【福岡で中古住宅のフルリノベーション】耐震補強・事例・費用を徹底解説

 

福岡で中古住宅のフルリノベーション・耐震補強!事例・費用を徹底解説

 

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 1. はじめに

先日、弊社にお客様からご連絡が入りました。

地震対策として弊社が新築住宅で採用している制震ダンパーを導入して耐震工事をしたいという内容でした。

弊社のリノベーション事業では、性能向上を目的とした大規模なフルリノベーションに特化しているために、部分的な修復工事、設備の交換や外壁塗装、など一般的に皆様がお考えの小規模リフォーム工事は行いません

しかしながら今回はお世話になっているメーカー様経由のお話だったために特別にお受けすることに致しました。

リフォームにはご予算に合わせて様々な工事があります。近年は古くなった設備機器や塗装などに加え、今回のように耐震補強工事や断熱工事をする方も増えてきました。

本記事では、福岡で私たちが行っている中古住宅のフルリノベーションを軸に、耐震補強を行うメリット、具体的な施工方法、事例、費用について詳しく解説します。

2. 中古住宅のフルリノベーションとは?

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フルリノベーションの定義

「フルリノベーション」と「リフォーム」の違いを簡単に解説します。
フルリノベーションは住宅の内装・外装・設備をほぼすべて新しくする工事のことを指します。間取り変更や耐震補強を含め、建物の性能を向上させるのが特徴です。

フルリノベーションのメリット

新築や建て替えではなく中古住宅や実家にコストをかけてリノベーションをするのには次のようなメリットがあるからです。

  • ・新築よりコストを抑えられる
    ・立地の選択肢が広がる
    ・ライフスタイルに合わせた設計が可能
    ・耐震性・断熱性を向上できる
    ・補助金制度を活用できる

福岡では、人気エリアの新築住宅は価格が高騰しています。

つまり建築予算内で戸建て住宅を購入する場合、土地の価格を抑えるために希望のエリアを変更しないといけない場合がほとんどになります。

しかし、補助金なども利用し中古住宅を購入しフルリノベーションするという選択肢であれば、コストを抑えながら、快適な理想の住まいを実現できるのです。

その際に一番心配なのが建物の耐久性です。

住宅ローンを組んで購入した建物がすぐに不具合が出てしまってはとても残念な上に金銭的にも毎日の暮らしにも支障をきたします。

次の章から本題である耐震補強工事に関して解説します。

3. 耐震補強の重要性

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福岡に大地震は来ないのか?

福岡は比較的地震が少ないので安心をお考えの方がいたらそれは大きな間違いです。

福岡県には主要な活断層帯が6,小倉東断層まで含めると7つの大きな断層帯があります。

2005年に起きた福岡西方沖地震は警固断層帯の一部が動いたために発生しているのですが、その延長線上にある陸地部分の断層は地震発生確率が「Sランク」です。専門家によると国内に2000あるとされる活断層の中でも「日本一危ない断層」と言われます。

その被害予想は マグニチュード7.2 、死者1000人以上 約1万8000棟の建物が全壊 避難者は4万人に達するといわれます。

福岡は地震に襲われる確率が高い県なのです。

耐震補強工事の判断の1つは「新耐震」基準かどうか


地震による「全壊」や「半壊」などの被害予想は、建物の築年数とその建物が受ける震度によって判断されます。

※全壊とは、建物が修復できないほど壊れて、住み続けるのが難しい状況を指します。

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その根拠になるものが過去の大地震の被害データで、例であげると、このように築年数により3つの線(分類)があり、古い建物は倒壊しやすいということが分かります。

 

横軸の震度が7に達すると、赤色の線の全壊率はほぼ100%になっていますね。

この資料では
赤色の線は旧築年1961年(昭和36年)以前の建物
緑色の線は中築年1962年~1981年(昭和37年~昭和56年)に建築された建物
青色の線は新築年1982年(昭和57年)以降に建築された建物
として分類されています。

一方、青色の線は震度7にもなると半数以上が全壊扱いとなりますが、震度6では全壊と認められる損傷はほぼありません。

青色に分類されている建物が建築された1982年以降というのは、甚大な被害を出した1978年の宮城県沖地震をきっかけに1981年に耐震基準が大幅に見直された年以降に建築されたという分類です。

一見同じように見える築年数の経った建物でも1950年から1981年までを「旧耐震」、1981年以降は「新耐震」としてその耐震性能が明確に分けられています。

新耐震基準とは、震度6強~7程度の大地震でも倒壊しない(=人が建物の下敷きにならない)構造基準です。

耐震補強工事を実施する重要ポイントの1つがこの耐震の建物であるかどうかということです。

1981年昭和56年以前の建物(旧耐震)は耐震補強が必要とお考え下さい。

【重要!】耐震補強工事のおすすめは2000年基準以前の建物

 

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1981年の新耐震基準について先に述べましたが、それ以降も基準は厳しくなっていて、熊本地震の被害状況報告から分かるように、新耐震基準の中でも2000年5月までと6月以降で被害規模が大きく異なることが分かります。

2000年以降の基準では大きく耐震性能を向上させているのが理由なのですが、問題は1981年の新耐震基準から2000年以前の建物です。被害棟数の数字からこの時期に建てられた建物は決して安心できる建物ではありません。

ならば2000年を境に耐震補強工事を検討すれば良いと思われるでしょう。その通りなのですが、問題が1つあります。

お金がかかる耐震補強工事を行いやすくする補助金は1981年(昭和56年)以前の旧耐震を対象にしていることがほとんどで、問題の期間には補助金が出ないのです。これでは耐震補強工事を行う優先順位が低くなってしなっても仕方ありません。

ですから弊社では、その期間の建物のリノベーションを検討されている方には、ずは耐震診断だけでも受けることをお勧めしています。

 

耐震補強とは?

耐震補強とは、建物の耐震性能を向上させる工事のことです。

先に書いた通り、築40年以上実家や中古住宅のリノベーションにおいて旧耐震基準の建物は耐震補強工事の優先順位を高めるべきでしょう。理由はもちろん命を守る確率を少しでも高めるためです。

中古住宅を購入する際にはまずは旧耐震、新耐震どちらの時期に建てられた建物かをはあくすることが重要です。

耐震補強工事では、基礎、土台、柱、梁などの建物の主要な構造部分に対して補強を行います。

それでは具体的に工事の内容を解説します。

耐震補強の方法

耐震補強工事には大きく4つの工事があります。

・壁を強くする
・基礎を強くする
・接合部分を強化する
・屋根を軽くする


順番に解説します。


耐震壁の設置
費用の目安:150万円~200万円
壁の強度を高めることで耐震性を向上させます。
耐力壁、耐震壁には様々な大臣認定商品や工法があります。耐震工事の実をする場合はなるべく天井や床を剥がさずに施工できるものもあります。商品によって工事をする箇所も異なってきます。

また制震といって、揺れの力を吸収するような装置を取り付ける方法もあります。

基礎補強
コンクリートの補強や鉄筋の追加で強度をアップ。
本来、旧耐震基準の建物の多くは「無筋基礎」(コンクリートの中に鉄筋が入っていない)であるケースが多い為、基礎補強が必要ですが、基礎の補強工事はお金がかり、耐震改修自体が進まないことを考慮し、基礎から上の部分だけの評点を得られるようになっています。もちろん基礎補強は重要で、実際基礎の補強をする場合、次のようなものがあります。

|鉄筋コンクリート造基礎の抱き合わせ工事 
費用目安:100万~200万程度
無筋基礎を挟むように鉄筋入りの基礎を施工します

|アラミド繊維(炭素繊維)シート補強 
費用目安:60万~100万程度
既存の無筋の基礎にアラミド繊維を接着剤で張る比較的新しい方法で、コンクリートミキサー車が進入できない場所へ対応することが可能です。ただし国で定められたガイドラインにはない工法なので注意が必要です。

|布基礎からベタ基礎への補強
費用目安:150万~250万程度
布基礎は立ち上がり部分のみがコンクリートになっていて、底部は土の状態です。立ち上がりは抱き合わせで補強し、底面のベース部分も追加で配筋をします。

接合部の補強
柱と梁の接合部分の工事も耐震基準の変化と共に変わっています。地震による大きな揺れが発生した時に接合部は外れてしまうと力を分散することができずに建物が倒壊するおそれがあります。

基本は金物でしっかり固定する方法です。コンクリートの基礎とその上に乗せている土台の接合、縦に立っている柱と、横に渡す梁との接合、壁の中に斜めにつっかえ棒のように施工された「筋交い(すじかい)」の接合部をそれぞれ認定された金物で補強します。

費用目安
木造住宅に耐震の金物を取り付ける場合、1戸1万円~3万円程で10カ所の工事をする場合取り付け工事費も含めて40万円程度になります。
ただし壁の中の工事なので、壁を剥がすリフォームの場合はついでに耐震補強も行えますが、接合部だけの工事であれば壁を剥がす、それを復旧するという費用も追加されます。


屋根の軽量化
重い屋根材の木造住宅では地震の時に梁や柱に伝わる力が大きくなってしまいます。重い屋根より軽い屋根の方が地震には耐えやすいことになります。

多くの日本家屋は、重い陶器瓦やセメント瓦を屋根材として使っているために、それらの屋根材をガルバリウム鋼板という金属の屋根や、スレートという薄い素材に葺き替えのが屋根を軽量化する耐震工事です。

屋根を葺き替える時に下地の防水紙も一緒に交換し、雨漏れ対策の講じるのが一般的です。

費用目安
費用の目安としては100㎡(30坪)程の住宅の瓦をスレートに替える工事で120万~200万円程度を見ておけば良いでしょう。

4. 事例紹介

それでは福岡で築40年の住宅のフルリノベーション&耐震補強を行った際の大まかな費用をみてみましょう。

事例❶

【概要】
築40年の木造住宅
耐震診断の結果、耐震性不足が判明
耐震壁の追加と基礎補強を実施
キッチン・バスルームの最新設備に交換

【費用】
フルリノベーション費用:約1,500万円
耐震補強費用:約300万円
合計:約1,800万円

【結果】
新築同様の快適な住まいに変貌
耐震性向上により、安心して暮らせる家に

 

事例❷

【概要】
築30年の鉄骨造住宅
外壁・屋根の断熱リフォームと耐震補強
バリアフリー設計を導入

【費用】
フルリノベーション費用:約1,200万円
耐震補強費用:約250万円
合計:約1,450万円

【結果】
省エネ性能が向上し、光熱費が削減
地震にも強く、長く安心して住める住宅に

 

5. 福岡でのリノベーション・耐震補強費用の相場

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フルリノベーションの費用は、平均1,500万円~3,000万円が相場です。

価格帯が広いのは、構造、耐震、断熱、間取り、設備機器、どこまで工事をするかで大きく異なるためです。
ただし、1つ言えることは1000万円以内でフルリノベーションとなると費用的には難しいと言えます。

耐震補強工事は、100万円~500万円程度が一般的です。耐震工事も住宅の状態によって異なります。




6. 福岡で利用できる補助金・助成金

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耐震補強工事に関する補助金、断熱を含めたリフォームリノベーションの補助金の解説をします。

耐震工事に国の補助金はない

耐震改修に特化した補助金は自治体(市町村)の財源によるもので、省エネや長期優良住宅のような国からの補助金がないのが特徴です。

また、内容や金額、対象工事の条件等も自治体によって異なるために事前にチェックし、募集が始まった段階でスムーズに申請できるように準備しておくことも大切です。

福岡県では市町村の自治を通して補助をしています。

■性能向上改修工事費に対する補助

  • 主な要件

○昭和56年5月以前に建築された木造戸建て住宅
○耐震診断の結果、上部構造評点が1.0未満  等

■建替え等に伴う除却費に対する補助

主な要件
○昭和56年5月以前に建築された木造戸建て住宅
○耐震診断の結果、倒壊の危険性があると判断されたもの
○耐震性のある住宅を確保した上で除却を行う  等

【最新】2025年3月7日更新福岡市の耐震補強の補助金情報をご紹介します。

 

【対象となる住宅】

昭和56年5月31日以前に建築確認を得て着工した以下の条件を満たす住宅。
※既に工事契約をした場合や、工事を開始・完了した場合は、この事業の対象となりませんのでご注意ください。

【木造戸建住宅】


  • ●2階建て以下のもの
  • ●上部構造評点を建物全体を1.0以上となる耐震改修工事又は1階部分を1.0以上になる耐震改修工事を行うもの
  • ●耐震シェルター等の設置については、高齢者、障がい者等の方が居住している世帯

 

【補助内容】

(耐震改修工事)
 耐震改修工事に要する費用の額の80%の範囲内の額とする。
 ただし、1戸につき1,500,000円を上限とする。

(耐震シェルター等の設置)
 耐震シェルター等の設置に要する額の40%に相当する額。ただし、25万円を上限とする。
 耐震シェルター等について、国等から一定の評価を受けたもの。
 設置可能な商品に関する情報は福岡県のホームページをご参照ください

その他自治体の耐震工事補助事業

その他自治体の補助関係のリンク先一覧を掲載します。
※2025年3月15日時点では申込を締め切られている補助事業も多数ございます。

フルリノベーションで断熱工事をする場合に受けられる補助金

断熱工事を伴うリフォーム・リノベーション対象の補助金はいくつかあり、国の補助事業で押さえておきたいものは2025年3月現在では大きく分けると4つです。


①子育てグリーン住宅支援事業 / 国交省
②先導的窓リノベ事業 2025年事業/ 環境省
③給湯省エネ事業  2025年事業/ 経産省
④各自治体の補助金

また、断熱、省エネ関係の補助金は自治体によって、併用できるもの、出来ないものもありますので、詳しくは工事内容を打合せする際に担当者に相談するのが間違いないでしょう。

■子育てグリーン住宅支援事業 2025年度


〈概要〉

国交省と環境省によるこの補助金を受けるためには必須の対象工事、と補助対象であるけれども必須ではない工事があります。

【福岡で中古住宅のフルリノベーション】断熱リフォーム!省エネ・補助金活用で快適な住まいへ

Sタイプは必須工事3種を実施して上限60万円/戸
Aタイプは必須工事3種のうち2種を実施して上限40万円/戸
の補助金を申請できます。

■先進的窓リノベ2025事業

リフォーム工事の内容に応じて定額補助する内容のものです。
2024年事業同様上限200万円/戸の補助金が申請できます。

■給湯省エネ2025事業

  • こちらも2024年の事業同様定額補助です。

    ・エネファーム 16~20万円/台
    ・ハイブリッド 8~15万円/台
    ・エコキュート 6~13万円/台

    さらに補助金の上乗せとして蓄熱暖房機や電気温水器の撤去費用に4~8万円が申請できます。
 

7. 施工会社の選び方

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それではどのようなリフォーム会社を選ぶべきなのでしょうか?そのポイントを解説します。

リフォーム会社でも建設業の許可は必須ではないという事実


一時期悪徳リフォーム会社などという言葉も流行りましたが、実はリフォームをするにあたって一定基準以下であれば建設業の許可はいりません。つまり誰でもリフォーム業界には算入できるのです。

その基準とは、1件あたりの請負金額が500万円以上(建築一式工事の場合は1,500万円以上、または木造住宅工事の場合は延べ面積が150㎡以上)であることです。

逆をいえば、1件あたりの請負金額が500万円未満である場合や、建築一式工事の金額が1,500万円未満、または木造住宅工事の延べ面積が150㎡未満の場合には、建設業許可は不要ということになります。

リフォームの協会や団体に登録している

そこで悪徳リフォームから消費者を守るために、リフォーム業界で団体や協会を設置して登録制にしたりするなどで業者の技術向上などを図っています。ひとつはそのような団体に加盟しているかというモノサシがあります。

建設業許可を得て地域で信頼のある工務店が行うリノベーション

さらに弊社福岡工務店のリノベーション事業部のように、建設業許可をとって新築住宅もしっかり建築し、アフターメンテナンスを行いながら地域に根差した工務店を選択するという方法もあります。

専門的な知識をしっかり発信している工務店に頼む


フルリノベーションや耐震、断熱工事では施工精度やしっかりした知識が必要となります。また、何か起こった時に誠実な対応をする会社の建築に対する姿勢、体力(規模感)なども重要でしょう。

大きな工事を請け負うならば、現場の様子や、専門的な情報をしっかり発信しているということも参考になります。

商品や工事を「パッケージで●●●万」という売りの宣伝文句につられないよう、工事を頼む施主も少なからずの知識を得ることは重要です。

 

8. まとめ

福岡で中古住宅を購入し、フルリノベーションや耐震補強を行うことで

・コストを抑えながら理想の住まいを実現
・地震に強い安心の住まいを確保
・事例を参考に、自分に合った施工プランを選べる
・補助金を活用し、さらにお得にリノベーション

が可能です。

福岡で安心・快適な住まいを手に入れるために、まずはリノベーションの計画を立て、信頼できる施工会社に相談してみましょう!